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前回、【美肌の基本】(その4)では『肌のバリア機能を高める|保湿のポイント』について、お話いたしました。
『保湿』とは、肌の水分を補ったり、水分の蒸発を防いで、うるおいを保つことです。
そして、【保湿の基本】は「肌のバリア機能を高めること」です。
肌のバリア機能を高める|保湿のポイント
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美肌のためのスキンケアのために、重要なポイントが3つあります。
スキンケアにおける3つの重要なポイント
- 保清
- 保湿
- 保護
今回、【美肌の基本】(その5)では『肌の守る|保護のポイント』について、わかりやすくお話いたします。
肌を守るには、「肌を劣化させる原因」を知ることが、まず第一です。
原因が分かれば、どうすれば良いのか、対策することができます。
今回もぜび最後までお読みください!
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保護とは?
『保護』とは、「肌を守るケア」をすることです。
「スキンケア」というと、『美白』、『保湿』、『シワ改善』など、肌を良くすることにどうしても目が行きがちです。
しかし、肌を良くすることも大切ですが、肌の状態が悪化しないように肌を守る、『保護』も大切です。
「原因が分かれば、対策ができる」
【保護の基本】は原因を知り、対策を立てることです。
肌を劣化させる原因を知ることで、「どう肌を守れば良いのか?」と対策を立てることができます。
しっかりと「肌を守るケア」をして、肌トラブルだけでなく、老化を予防しましょう。
肌を劣化させる原因
肌を劣化させる原因は大きく分けて2つ。
“外部”からの刺激による「外的要因」と、私たちの身体の“内部”からくる「内的要因」があります。
もともと、私たちの肌は外からの刺激に対して防御しています。
そして、私たちの身体は、身体の中にある悪いものを外へ排出する機能が備わっています。
しかし、防御力が低下すると、刺激によるダメージを受けやすくなってしまいます。
良くも悪くも、私たちの肌は常に内外両方からの影響を受けます。
肌に影響を与える主な要因について、解説いたします。
【外的要因】5つ
「外的要因」には主に5つあります。
主な外的要因5選
- 乾燥
- 活性酸素
- 紫外線
- 化粧品・衣類
- 過度の洗浄
乾燥
肌が乾燥すると、表皮の水分量が減少し、小ジワが目立つようになってきます。
また、キメも乱れて悪くなり、肌がザラついて感じたり、光の反射量が低下して、肌がくすんで見えるようになります。
肌の表面も固くなって、お化粧のノリも悪く、肌にかかる負担をも大きくなります。
うるおい・なめらか、もっちりした肌になるように、化粧品を適正に使って『保湿』したり、部屋の湿度を55%を目安に設定しましょう。
肌のバリア機能を高める|保湿のポイント
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活性酸素
活性酸素は『肌の大敵』です。
通常、物質は電子がバランスをとって、安定化して存在しています。
しかし、活性酸素は電子の数が足りず、非常に不安定な状態であるため、安定化しようと、近くにある物質(肌細胞)から電子を奪おうとします。
この電子を奪う反応を「酸化」といい、電子を奪われた物質を「酸化された」といいます。
活性酸素は他の物質から電子を奪う反応をしやすく、「酸化」の活性度が高い物質です。
(化学に慣れ親しんでないと、イメージしにくいかと思いますが...)
わかりやすい例だと、皮を剥いたリンゴをしばらく置いておくと、茶色に変化しませんか?
これも「酸化」であり、この反応が肌で起こっているのです(*この場合、リンゴが電子を奪われた物質で「酸化された」となります)。
活性酸素によって電子を奪われた細胞は不安定な状態になります。
つまり、もともと安定していて、健康だった細胞が、活性酸素によってダメージを受けてしまうのです。
しかも厄介なことに、この反応は連鎖反応的に起こり、細胞のダメージが広がっていきます。
活性酸素によるダメージを受けると、「バリア因子(肌のバリア機能)」の1つである皮脂が酸化して、「過酸化脂質」となります。
この「過酸化脂質」は、肌に炎症反応や色素沈着、ニキビなどを起こします【参考文献】。
また、活性酸素は真皮のコラーゲンやエラスチンを破壊、真皮幹細胞にダメージを与えて、ハリや弾力が低下。
シワやたるみなど、老化現象を引き起こします。
活性酸素の原因はさまざまあり、食生活の乱れから紫外線、大気汚染、喫煙、過労、ストレスなどから発生します。
『肌の大敵』である活性酸素から守るケアをしましょう。
紫外線
紫外線は肌に最も悪影響を及ぼします。
肌が老化する原因は大きく分けて2つあり、紫外線による「光老化(ひかりろうか)」と加齢による「自然老化」です。
そのうち、8割は「光老化」が原因とされます【米国皮膚科学会】。
肌は過度に紫外線を浴びると、老化が加速される状態となります。
肌が乾燥したり、シミやくすみ、しわ、たるみとして現れ、さらには皮膚がんが生じることもあります。
若々しい肌を保つためにも、『紫外線対策』は必須です。
*次の(その6)『紫外線対策|日焼け止めの選び方のポイント』で詳しくお話いたします。
化粧品・衣類
化粧品・衣類も肌の状態を悪くする一因となってしまうことがあります。
刺激が強い成分が入った化粧品を過度に使うと、肌を傷つけてしまう恐れがあります。
「ピリピリ」などと違和感を感じるようであれば、使用は控えましょう。
また、衣類は直接肌に触れるため、摩擦が生じないように注意すること。
肌は摩擦されると、メラニン色素の生成が促進されます。
化粧品・衣類、ともに、肌に優しい成分・素材のもの選ぶことが大切です。
過度の洗浄
過度の洗浄も、肌への負担が大きいです。
メイクを落とす時は、肌への負担が小さい「油脂系オイル」のクレンジング剤を優しくなじませるようにして使い、水で洗い流します。
「ミネラルオイル(鉱物油)」は、肌に必要な分の皮脂までも洗い落としてしまい、肌荒れやニキビ、「乾燥肌」、「敏感肌」の原因にもなるため、使用は控えましょう。
また、「ミルク系」、「ジェル系」は洗浄力が優しく、肌への負担も小さいですが、メイクを落とすのに時間がかかるため、気づかぬうちに必要なうるおいまでも洗い流していることが多いです。
クレンジング剤は種類によって、洗浄力の強さと肌への負担に違いがあることを理解しておきましょう。
そして、洗顔するならば「1日2回」まで。
洗い過ぎると、肌の常在細菌が住みにくい環境となってしまいます。
それだけでなく、ゴシゴシと洗うことで、摩擦により肌細胞が傷ついてしまいます。
「優しく、優しく、大事に」を合い言葉に、自分の肌を扱いましょう。
「油脂」とは?
肌を清潔に保つ|保清のポイント
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【内的要因】6つ
「内的要因」には主に6つあります。
主な内的要因6選
- 加齢
- 食生活の乱れ
- 内臓機能の不調・低下
- ストレス
- 睡眠不足
- 女性ホルモン(生理周期)の乱れ
加齢
肌が老化する原因の2割は、加齢による「自然老化」が原因となります。
加齢に伴い、細胞の働きは弱まり、もちろん、それは皮膚も同じです。
表皮では、バリア因子である「皮脂」の分泌量が低下、「NMF(天然保湿因子)」や「細胞間脂質」が十分に作られなくなり、「肌のバリア機能」が低下します。
また、角質層の水分保持能が低下するため、乾燥が見られるようになり、肌がゴワついて、肌理も荒くなります。
真皮では、コラーゲン繊維やエラスチン繊維、基質(ヒアルロン酸など)を作り出す、“肌の母親的存在”である「線維芽細胞」が衰えてきます。
線維芽細胞は自らも分裂して、新しい線維芽細胞を生み出したり、古くなった繊維や基質内の成分を分解します。
そのため、線維芽細胞が衰えると、老廃物も溜まりやすくなり、繊維や基質などが変性して働きも衰えます。
そして、ハリや弾力が低下し、シワやたるみが目立つようになってきます。
食生活の乱れ
線維芽細胞が機能を果たすには、血液から栄養補給(栄養素や酸素など)が必要です。
しかし、偏食や揚げ物、加工食品、食品添加物の摂取過多などの食生活の乱れにより、必要な栄養が不足しがちです。
また、食生活の乱れは胃腸にも負担がかかり、腸内環境を悪くしてしまいます。
さらに、加齢などにより血行が悪くなったり、体調不良や免疫力の低下するため、肌の状態が悪くなります。
肌は栄養状態が真っ先に顕在化、つまり、肌は“今の自分の栄養状態”を反映する鏡です。
【糖質】・【脂質】を摂りすぎないようにして、良質な【タンパク質】や食物繊維、ビタミン、ミネラルなど、バランス良く栄養補給をすることが大切です。
肌腸相関
【栄養素ガイド】タンパク質&アミノ酸|インナーケア
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内臓機能の不調・低下
身体の内臓機能の不調・低下は、肌の状態にも影響が見られるようになります。
例えば、解毒代謝を担う肝臓の機能が低下すると、老廃物が溜まって、肌が荒れたりと、肌トラブルが見られるようになります。
尿を排泄するなど、身体の水分バランスを調節する腎臓の機能が低下すると、むくみが見られるようになります。
そして、消化・吸収を担う胃や小腸の状態が悪くなると栄養状態の低下。
大腸の動きが悪くなると、便秘となり、腸内環境が悪くなります。
また、血管の壁はコラーゲン繊維などの【タンパク質】でできています。
加齢や食生活の乱れにより、血管は固くてもろくなったり、血液も汚れるため、血行が悪くなります。
筋肉の低下も同じです。
血液は筋肉が動いて収縮することで循環できるため、筋肉の低下は血行不良の原因にもなります。
血行が悪くなると、各組織へ十分な栄養も届かないため、さらに機能の不調・低下を招く、悪循環となります。
そして、もちろん、肌の状態は悪くなり、ハリや弾力の低下、メラニン色素の沈着などが見られるようになります。
【栄養素ガイド】タンパク質&アミノ酸|インナーケア
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ストレス
ストレスが身体に悪いことは言わずもがなという感じです。
しかし、私たちにとって「ストレスがなぜ悪いのか?」と理解している方は少ないかと考えます。
私たちの身体には、身体の機能・内部環境を正常に維持しようと、バランスを保とうとする力が働きます。
この力を「ホメオスタシス(生体恒常性機能維持)」と言い、私たちの生命力・免疫力でもあります。
これらは、脳がコントロールしているとされ、交感神経や副交感神経などの「神経系」、ホルモン分泌による「内分泌系」、炎症反応を抑えたりする「免疫系」の3つの仕組みが相互に関連して機能しています。
通常なら、脳から副腎にかけてストレスコントロールが働いて、他の臓器に大きな影響を与えません。
しかし、慢性的かつ過剰なストレスがかかると、「神経系」・「内分泌系」・「免疫系」が乱れて、「ホメオスタシス」に影響を与えます。
脳に負荷がかかって制御ができなくなり、それぞれの機能が過剰に働いたり、逆に低下したりして、バランスが崩れてしまいます。
その結果、肌に影響を及ぼし、肌トラブルが見られるようになります。
睡眠不足
美肌への早道は「睡眠」です。
良質な睡眠は「成長ホルモン」の分泌を促します。
成長ホルモンは脳下垂体から分泌され、血液循環により各組織へと供給し、肌を含めた組織の修復をする働きがあります。
しかし、成長ホルモンは起きている時には分泌が抑えられているため、睡眠が大切となります。
特に、成長ホルモンの分泌は、睡眠直後から約3時間がピークです。
寝付きを良くするために、目に刺激が入るスマートフォンやPC、LEDライドなどの照明はオフにしましょう。
また、栄養素だと、メラトニン(睡眠ホルモン)の生成をサポートする【マグネシウム】を補給することをおすすめします。
夜ふかしをした次の日は体調が悪くなりがち?
睡眠のゴールデンタイム
【栄養素ガイド】“美のミネラル” マグネシウム(鎂)|インナーケア
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女性ホルモン(生理周期)の乱れ
(*この内容は「男性」の方にも知っていただきたい内容ですので、「おれには関係ない話」だとは思わず、お読みいただけたら嬉しいです。)
女性ホルモンの「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」も肌の状態に影響を与えます。
(*女性ホルモンは、脳下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンが卵胞を刺激して、卵胞から分泌されます。)
「エストロゲン」は卵巣から分泌され、コラーゲン繊維を増やして、肌の水分を保持する作用があります。
しかし、その分泌量は30代から徐々に減少していきます。
また、生理前に分泌される「プロゲステロン」は、皮脂の分泌量を増やしてしまうため、ニキビができやすくなる原因にもなります。
「プロゲステロン」が増える時期は、「PMS」が起こる時期で、女性にとって体調不良が見られやすくなります。
女性は良くも悪くも、ホルモンの影響を受けやすいです。
「エストロゲン」と「プロゲステロン」の両方ホルモンが正常に分泌されて、生理周期(約28日間、医学的に姿正常とされるのは「25~38日」くらい)が整っていることが重要です。
生理周期はストレスや生活習慣の乱れ、無理なダイエットなどによる影響を受けやすく、生理の乱れが肌の状態にも出てきます。
生理が乱れている、または、生理が来なかったり、早まっている・遅れている場合は、まずはストレスを解消して、生活習慣を整えること。
それでも改善が見られなければ、受診するようにしましょう。
また、男性の方は「女性にしか経験できない悩みがある」と理解することも大切です。
「PMS」とは?
【まとめ】肌を守るケアをしよう!
今回はスキンケアの重要なポイントの3つのうちの1つ。
『保護』について、お話いたしました。
『保護』とは、「肌を守るケア」をすることです。
肌を良くすることも大切ですが、肌の状態が悪化しないように、肌を守る『保護』も大切です。
良くも悪くも、私たちの肌は常に内外両方からの影響を受けます。
“外部”からの刺激による「外的要因」と、私たちの身体の“内部”からくる「内的要因」があります。
原因がわかれば、対策できます。
「どう肌を守れば良いのか?」、肌トラブルだけでなく、老化を予防する、「肌を守るケア」をしていきましょう!
次回は『(その6)紫外線対策|日焼け止めの選び方のポイント』について、お話しいたします。
紫外線対策|日焼け止めの選び方のポイント
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【美肌の基本】
あなたも笑顔が似合う、美しい肌へ
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(その1)肌の基礎知識|すこやかな肌の5大条件と3大お悩み要素
(その5)肌を守る|保護のポイント(←今回はコレ!)
(その6)紫外線対策|日焼け止めの選び方のポイント
(その7)春・夏・秋・冬|(季節別) 肌ケアのポイント