こんなお悩みはありませんか?
【タンパク質】はカラダのベースとなる最も重要な栄養素です。
身体を作る材料になるだけでなく、ホルモンや酵素なども【タンパク質】から作られます。
私たちの生命活動には欠かせない栄養素です。
しかし、【タンパク質】が「身体の中でどう働いているのか?」、「どれくらい摂れば良いのか?」。
巷にはいろんな情報が出回ったりしています。
栄養学の根底には「人は何をどれだけ食べれば良いのか」、「何のために食べるのか」があります。
それでは...
「人は【タンパク質】をどれだけ摂れば良いのか?」、「何のために【タンパク質】を摂るのか?」
あなたはご存知でしょうか?
そこで今回、美容薬剤師 佑:Taskが『タンパク質&アミノ酸|インナーケア』をテーマに、科学的根拠をもとにしてわかりやすくまとめてみました。
このページを読めば、【タンパク質】についてスッキリ理解ができます!
【栄養素ガイド】として“永久保存版”な内容で、きっとあなたの健康投資に重宝します。
ぜひブックマークして、ご自身の健康生活に役立ていただけたらと考えます。
【元気の土台】タンパク質
【タンパク質(英語:プロテイン)】はカラダのベースとなる重要な栄養素(レベル1)です。
“元気の土台”と言っても、過言ではありません。
【タンパク質】は【糖質】・【脂質】と並んで、身体の構成成分・エネルギー源である『三大栄養素』の一つです。
60kgの成人の場合、身体の【タンパク質】が占める割合は約9~12kg(体重の約15~20%)となります。
筋肉・骨・内蔵・肌・髪の毛・爪・酵素・血液・ホルモン・神経伝達物質...など、生命活動の維持には必要不可欠です。
不足すると、私たちの身体は正常な機能・状態を維持できなくなり、様々な影響が出てきます。
【タンパク質】は常に消費され続けているため、まずは毎日の食事から十分な量を摂取する必要があります。
「プロテイン」の語源?
タンパク質の働き
【タンパク質】を摂ることは、カラダを正常に働かせるためにも重要です。
タンパク質と脳・心の関係
神経伝達物質である「ホルモン」は【タンパク質】から作られます。
嬉しい・楽しい・幸せ・悲しい・イライラなどの感情は、【タンパク質】が十分でないと感じられなくなり、気持ちが沈んだり、情緒不安定、感情のコントロールができなくなります。
【タンパク質】はアミノ酸の一種である「L-グルタミン」、「L-フェニルアラニン」、「L-トリプトファン」の形にまで分解され、いくつかの反応を経て、「ホルモン」となります。
幸せホルモン(セロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリン、γ-アミノ酪酸:GABA)や睡眠ホルモン(メラトニン)など。
これらは私たちの脳と心の健康に大切なホルモンです。
タンパク質が不足する原因4選
【タンパク質】が不足する主な原因は次の4つです
【タンパク質】が不足する主な原因4選
- 偏食
- 極端なダイエット/過度のやせ志向
- 消化力の低下
- 消耗の増加
偏食
外食や加工食品の増加、ジャンクフードや暴飲暴食、【糖質】・【脂質】過多など。
偏った食生活により【タンパク質】は不足しがちです。
さらに、【糖質】の摂り過ぎは、血液中に余分な糖があふれてしまい、身体にある【タンパク質】と結合して、老化の原因となる「糖化反応」が起こります【参考】。
これにより、【タンパク質】が本来の役割を果たせなくなるだけでなく、身体の老化が進みます。
その結果、肌のシワやたるみ、高血圧や動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病、さらには、認知症などにもつながってきます。
極端なダイエット/過度のやせ志向
ダイエット・やせるために、カロリー制限や断食など。
食事が食べる量が減る結果、【タンパク質】も減ります。
また、【タンパク質】の摂取量は1950年代と同程度にまで落ち込んでいると算出されています【参考】。
消化力の低下
【タンパク質】が吸収されるためには、胃酸と消化酵素の消化により【アミノ酸(ペプチド)】の形にまで分解される必要があります。
胃腸が弱い、または、加齢などにより消化力が低下することで、【タンパク質】を消化吸収しづらくなります。
また、日本人はもともと胃酸の分泌力が低く、さらには、胃薬(例:ガスター、酸化マグネシウム等)などを服用することで、さらに胃酸の分泌量が減少します【参考書籍】。
その結果、消化が不十分となり、吸収も低下します。
消耗の増加
【タンパク質】は毎日の活動で常に消費されています。
また、【タンパク質】は運動不足、さらには、ストレスで消耗されてしまうこともわかっています【参考文献】。
【タンパク質】は【糖質】・【脂質】とは異なり、“食いだめ”ができない栄養素です。
現代の生活環境では、【タンパク質】は常に消耗され続けており、結果として、不足しやすくなります。
タンパク質とアミノ酸
【タンパク質】は、通常50以上の様々な性質を持つ【アミノ酸】がつながってできています。
これが【タンパク質】の構造と働きを決めていて、私たちの身体は10万種類の【タンパク質】から成り立っています。
また、アミノ酸の配列順序はDNA(遺伝子)によって規定されていて、分子量が10,000以上のものを【タンパク質】とします。
自然界では5,000種類くらいありますが、人は20種類の【アミノ酸】を利用します。
そのうち、9つの【アミノ酸】は人の身体では作れず、食事やサプリメントから摂る必要があります。
この9つの【アミノ酸】を「●必須アミノ酸」といいます。
●必須アミノ酸:フェニルアラニン・ロイシン・イソロイシン・メチオニン・ヒスチジン・トリプトファン・バリン・リシン・トレオニン
◯非必須アミノ酸:アルギニン・アスパラギン・チロシン・システイン・アラニン・グリシン・セリン・プロリン・グルタミン・アスパラギン酸・グルタミン酸
*フェニルアラニンはチロシン、メチオニンはシステインで代替が可能(*「ドベネクの桶」より)。
*アルギニンは小児では「●必須アミノ酸」となります。
「●必須アミノ酸」の割合が高いものが、“良質なタンパク質”と定義されます。
プロテインに人工甘味料が入っているワケ
必須アミノ酸の役割
「●必須アミノ酸」には各々で生理機能・働きがあります。
食事、不足する分はサプリメント(プロテイン)などで、補っていきましょう。
アレルギーの原因は【タンパク質】?
タンパク質と寿命
体内の【タンパク質】は、一度作られた後、ずっと保持されるわけではありません。
【タンパク質】にも「寿命」があります。
寿命が来ると、タンパク質分解酵素の働きにより、【アミノ酸】にまで分解されます。
【タンパク質】の寿命は「半減期」で表現され、約80日となります。
「半減期」とは? *肝臓:約12日、骨格筋:約180日、骨:約240日。身体全体の半減期は平均で約80日とされている。
タンパク質の体内動態
【タンパク質】の体内動態(消化・吸収・排泄・分解・合成)について、60kgの成人の場合はどうなのでしょうか?
通常、食事からの【タンパク質】の摂取量は「通常1日約70g」とされます。
食事やサプリメントで摂取した【タンパク質】は、胃酸と消化酵素により【アミノ酸(ジペプチド・トリペプチド)】にまで分解されます。
(*ペプチド:2つ以上のアミノ酸がつながった物質総称。アミノ酸の数によって、2個:ジペプチド・3個:トリペプチドなどと呼ばれる。)
小腸で吸収された後は、門脈経由で肝臓に運ばれ、体内の「アミノ酸プール」に保管されます。
(*血中から各組織への吸収はインスリンにより促進されます。また、インスリンは【タンパク質】の合成を促進、分解を抑制します。)
「アミノ酸プール」にストックされた【アミノ酸】は、【タンパク質】の合成、糖・エネルギー(ATP)産生・非タンパク質性窒素化合物(核酸の構成成分、神経伝達物質など)に利用され、不要な分は尿として排泄されます。
身体は体内にある【タンパク質】を維持するために、1日180g 分解(異化)され、1日180g 合成(同化)されます。
これを【タンパク質】の「動的平衡」と言います。
この合成される180g のうち、120g は分解された【タンパク質】から再利用され、「アミノ酸プール」にある60gから補完されます。
つまり、【タンパク質】は最低でも「1日60g以上」を「食事やサプリメントで摂取する必要がある」ということです。
そのため、「アミノ酸プール」を一定以上に保ち、身体の機能を正常に維持するために、身体は常に【タンパク質】を欲します。
私たちの身体を健康に保つためにも、【タンパク質】は積極的に摂取すべきなのです。
「動的平衡」とは?
どれくらいタンパク質を摂れば良いか?
【タンパク質】は「1日60g以上」を食事やサプリメントで摂取する必要があります。
そして、【タンパク質】は「1回あたりに摂る量」も重要です。
結論から話すと...
「1回20g以上」、かつ、「1日合計60g以上」
が良いです。
1回のベスト量
結論としては、「1回20g以上」がベスト。
「1回10g」とした場合は「筋肉への影響(【タンパク質】の合成量の増加)もほぼない」という一方で、「1回20g」とした場合は「【タンパク質】の合成量の増加」という結果が出ています【参考文献】。
また、たとえ多く摂ったとしても、決して無駄にはならないとされます【参考文献】。
特に、【アミノ酸】の一つである「ロイシン(●必須アミノ酸)」が分解されてできる「HMB(3-ヒドロキシ-3-メチルブチレート)」は、【タンパク質】の分解を抑制する効果があります。
筋肉を増やすという観点でも、【タンパク質】は多めに摂ったほうが良いです。
(*ただ、サプリメントなどを摂る場合、費用対効果、コストパフォーマンスを考えると、「1回20g」がベストだと考えます。)
厚生労働省の基準(1日量)
最低限の摂取量を満たしたいときは、厚生労働省が出している基準を参考にすれば良いです。
成人の推奨量(g/日)= 0.72g × 体重(kg)× 1.25
[体重60kgの場合]0.72 × 60 × 1.25 = 54g
*(WHO)成人の推奨量(g/日)= 0.8g × 体重(kg)
個人的な考えでは、この推奨量はちょっと少な過ぎます。
また、この推奨量は「若い人(主に20〜30台)」を対象として算出した調査法です。
実際に年齢を重ねるほど、もっと【タンパク質】を積極的に摂った方が良いという研究もあります【参考文献】。
さらに、【タンパク質】の処理効率も加齢により低下します【参考文献】。
高齢者では「1日1.24g/kg」の【タンパク質】を摂った方が良いと、厚生労働省・WHOの推奨量よりも多めの量で出ています【参考文献】。
そうなると、体重60kg換算で「1日74.4g」となります。
ひとまず、【タンパク質】の体内動態を考えて、最低でも「1日60g以上」を目安として摂取すると良いです。
ダイエットをしている方は?
【タンパク質】には「空腹感を減らしてくれる効果(食欲を押さえてくれる効果)」があるため、ダイエットをしている方には積極的に摂りたい栄養素です。
【タンパク質】を多めに摂ったほうが、最終的な摂取カロリーが少なくなることもわかっています【参考文献】。
ただ、ダイエット中はカロリー制限のため、筋肉量が減ってしまうリスクがあり、いつもより多めに【タンパク質】を摂る必要があります。
それではどれくらい摂れば良いのか?
ダイエットをしている方の推奨量(g/日)= 体重(kg)× 1.6
[体重60kgの場合]60 × 1.6 = 96g/日
上記の推奨量を守ると、「効率よく体重と体脂肪が減った」という研究があります【参考文献】。
実際のところ、もうちょっと摂ったほうが良いと思いますが、【タンパク質】を摂る量の一つの目安にしてください。
“本音”では?
美容薬剤師 佑:Taskの“本音”では?
「オーソモレキュラー栄養療法(分子栄養学)」による考えでは、どの人でも次の量を摂取することをおすすめします。
美容薬剤師 佑:Taskによる推奨量(g/日)= 体重(kg)× 1.62〜2.2
[体重60kgの場合]60 × 1.62〜2.2 = 97.2〜132g/日
これは2016年の文献で「指標アミノ酸酸化法(IAAO)」と呼ばれる窒素バランスをもとに比較する方法で、【タンパク質】の必要量を検証しています【参考文献】。
近年、IAAOはメジャーとなってきた算出方法で、「より正確に【タンパク質】の必要量を算出できる」ということで、最近ではこの指標を採用している企業も増えています【参考文献】。
この指標の結果、これまでの【タンパク質】の「最低必要量が30%〜50%も過小評価されている」ことが明らかになりました。
実際には、「1日あたり:体重(kg)× 1.5〜2.2g/kg」の高品質な【タンパク質】を摂取することをおすすめしています。
また、積極的に筋肉量を増やすためには、あらゆる年代において、「1日あたり:体重(kg)× 1.62g/kg」の摂取量が必要とされます【参考文献】。
このことから、“本音”で話すと、美容薬剤師 佑:Taskによる【タンパク質】の推奨量は、上記の計算式の摂取量を推奨します。
大量摂取のデメリット
【タンパク質】はたくさん摂るほど良いというわけではありません。
【タンパク質】のデメリットは次の3つです。
【タンパク質】のデメリット
- 「脂肪」になり、体脂肪が増える。
- 腸内細菌が【タンパク質】を分解して、有害物質に変える
- 【タンパク質】が分解されると、有毒な「アンモニア」ができる
【タンパク質】より得た【アミノ酸】は、【糖質】やアセチルCoAに変換されますが、過剰摂取及びビタミンB6不足により「脂肪」となってしまいます。
そのため、【タンパク質】の摂り過ぎは「体脂肪が増えてしまう」可能性があります。
また、腸内細菌は消化吸収されなかった【タンパク質】をインドールや硫化水素などの「有害物質」に変えてしまいます。
オナラが臭いのは、硫化水素(H2S)が原因です。
したがって、【タンパク質】を摂り過ぎると、十分に消化吸収されないため、腸内環境には悪影響となります。
【タンパク質】は体内でエネルギー(ATP)や【糖質】に変わる際に、有毒な「アンモニア」ができます。
「アンモニア」は血中濃度が高くなると、特に脳や肝臓にダメージを与え、最悪の場合は死に至ります。
通常は、肝臓の「尿素サイクル」により、無毒な「尿素」に変化して、尿として排泄されます。
しかし、【タンパク質】の摂取量が「1日230g」になると、肝臓が処理しきれなくなり、「アンモニア」の血中濃度が高くなります【参考文献】。
上記のデメリット3つを考慮して、「1日合計200g以下」が良いと考えます。
プロテインは肝臓・腎臓に悪い?
おすすめの推奨量(まとめ)
以上のことから、当サイトにおける【タンパク質】の「おすすめの推奨量」は次のとおりになります。
「1回20g以上」かつ「1日合計97.2〜200g」
この数字は手帳に書いたり、冷蔵庫にメモして貼っておくなど、ぜひメモしておいてください。
タンパク質の多い食品
【タンパク質】の多い食品の早見表をまとめてみました【参考】。
【タンパク質】は、肉類・魚介類・卵類・大豆製品・乳製品に多く含まれます。
より詳しくは『簡単!栄養andカロリー計算』のサイトをご覧ください。
おすすめのサプリメント
【タンパク質】はまずは毎日の食事からの摂取が基本となります。
しかし、【糖質】・【脂質】が過多な現代の食生活やストレスや運動不足により、「日本人のほとんどは【タンパク質】が不足している!」と言っても過言ではないです。
美容薬剤師 佑:Taskがおすすめするのが、『オーソサプリPro(ウェルネスプラス社)』シリーズの『Soy プロテイン』です。
『Soy プロテイン』はアミノ酸バランスに優れた大豆(植物性)由来の【タンパク質】を使用しています。
また、【タンパク質】の合成・代謝に必要な【メチオニン】・【ビタミンB6】、生体物質の原料として重要な働きをする【グリシン】を配合。
穀物麹由来の消化酵素:プロテアーゼを加え、消化吸収が落ちている人でも安心!
男性・女性、おじいちゃん・おばあちゃんにもおすすめしたいプロテイン(サプリメント)です!
まずは『Soy プロテイン』のページにアクセスして、ご確認ください。
まとめ
『【栄養素ガイド】タンパク質&アミノ酸|分子栄養学(永久保存版)』をお読みいただき、ありがとうございました!
【タンパク質】が「身体の中でどう働いているのか?」、「どれくらい摂れば良いのか?」。
「人は【タンパク質】をどれだけ摂れば良いのか?」、「何のために【タンパク質】を摂るのか?」
スッキリご理解いただけたかと思います。
【タンパク質】はカラダの土台となる最も重要な栄養素です。
食事からの摂取を基本として、足りない分はサプリメントで補いましょう!