こんなお悩みはありませんか?
栄養素の不足は、肌にいろいろなトラブルを引き起こします。
肌は“今の自分の栄養状態”を反映する鏡です。
つまり、肌トラブルから自分に足りない栄養素が見えてくるのです。
しかし、どの栄養素が不足しているか。
肌トラブルを見ただけではわかりませんよね?
そこで、美容薬剤師 佑:Taskが『肌トラブルと栄養の関係』をテーマに、「4つの肌の悩み」から不足が疑われる栄養素について解説いたします。
ぜひご自身の肌の状態から、「何が不足しているのか?」を考えてみてください。
4つの肌トラブルと栄養素
次の4つの肌トラブルから考えられる、不足が疑われる栄養素をまとめてみました。
4つの肌トラブルと不足が疑われる栄養素
- カサカサ・ゴワゴワ(乾燥/苔癬化)→ 【タンパク質】・【ビタミンA】が不足
- 赤み・色素沈着(紅斑/炎症/血管拡張)→ 【ビタミンB群】・【ビタミンC】・【ビタミンE】が不足
- ブツブツ・かゆみ(丘疹/ニキビ)→ 【鉄】が不足
- ジクジク・ヒビ割れ(湿疹/あかぎれ) → 【亜鉛】が不足
栄養は「不足している栄養素」だけ摂れば良いというわけではなく、「バランス良く摂取する」ことも忘れずに。
タンパク質
【タンパク質】は【糖質】・【脂質】と並んで、身体の構成成分・エネルギー源である『三大栄養素』の一つです。
【コラーゲン】=【タンパク質】+【ビタミンC】+【鉄】
...と、コラーゲンを合成する材料となります。
身体のすべての組織を作る栄養素であるため、不足すると、肌だけでなく、髪や爪なども含めて、正常に作られません。
そのため、【タンパク質】が不足すると、「カサカサ・ゴワゴワ」と乾燥したり、苔癬化(皮膚が厚くなり、表面にシワや溝が深くくっきりと現れた状態)します。
さらに、【タンパク質】は生命を維持するために、需要が高い血液や筋肉、ホルモン、酵素、内蔵などへの供給が優先されます。
つまり、【タンパク質】をしっかりと摂らなければ、肌に十分な【タンパク質】が行き渡りません。
肌の状態を維持するためにも、積極的、かつ、十分な量の【タンパク質】を摂る必要があります。
かんたんチェック!
ビタミンA
【ビタミンA】は脂溶性ビタミンで、細胞が分裂した後、肌の細胞に変わる(「細胞の分化」)のために欠かせない栄養素です。
正常な皮膚を作るためにも重要で、【ビタミンA】は粘膜や免疫機能に関与し、腸の働きにも深く関係しています。
【ビタミンA】が不足すると、肌が乾燥しやすくなります。
肌腸相関
ビタミンB群
【ビタミンB群】は水溶性ビタミンで、“代謝ビタミン”ともいわれ、生命活動の源であるエネルギー(ATP)の産生に欠かせません。
体内で、【糖質】・【脂質】・【タンパク質】からエネルギー(ATP)を作る過程で、【ビタミンB群】が必要となります。
【ビタミンB群】が不足すると、食事を摂っても、エネルギー(ATP)に変えることができなくなります。
その結果、口内炎や口角炎、肌荒れ、皮膚の新陳代謝低下など、さまざま“肌トラブル”を招きます。
【ビタミンB群】は脳や心の健康とも関わっており、【タンパク質】から幸せホルモン・睡眠ホルモンの生成に関与します。
内面から美しく健康的であるためにも、【ビタミンB群】は欠かせない栄養素です。
なぜ【ビタミンB群】?
ビタミンC
【ビタミンC(アスコルビン酸)】は水溶性ビタミンで、抗酸化作用があります。
コラーゲンも生成・安定維持には必須です。
また、抗炎症作用やメラニンの生成を抑制し、肌の若々しい健康に貢献します。
【ビタミンC】が不足すると、肌の赤みや色素沈着がみられるようになります。
美肌・健康的な肌を保つためにも、【ビタミンC】はしっかりと摂取しておきたいところです。
ビタミンE
【ビタミンE(トコフェロール類)】は脂溶性ビタミンで、抗酸化作用があります。
細胞の異常酸化(過酸化)を抑制し、過酸化脂質の生成を抑制。
特に、水溶性ビタミンである【ビタミンC】との相互作用により、より強力な抗酸化作用を発揮して、活性酸素を除去します。
また、【ビタミンE】は末梢の血液循環を良くし、細胞の膜の安定化、創傷治癒の促進、免疫系の恒常性維持機能などにも貢献します。
【ビタミンE】が欠乏すると、肌における過酸化脂質の増加、不溶性コラーゲンの増加、可溶性コラーゲンの減少します。
【ビタミンE】は食事から摂取するのが良いです。
豊富な供給源は、アーモンドやくるみなどのナッツ類、大豆、卵などです。
鉄
【鉄】は健康的な肌を維持するために必須のミネラルです。
【タンパク質】・【ビタミンC】とともに、コラーゲンを合成する材料になります。
【鉄】は酵素:カタラーゼ(抗酸化酵素)の活性中心であり、有害な「過酸化水素(活性酸素)」を無害な酸素と水に分解して、除去します。
また、【鉄】は赤血球(ヘモグロビン)の運搬の中心的存在であり、肌の細胞へ酸素(栄養)を供給します。
【鉄】が不足すると、丘疹をはじめ、乾燥肌やシミ、目の下のクマ、血色が悪くなります。
また、身体が疲れやすくなったり(易疲労感)、動悸や息切れもしやすくなります。
特に、女性は生理があるため、出血により【鉄】は不足しやすいので要注意。
無理なダイエットによる偏食や栄養不足も【鉄】が不足なる原因となります。
【鉄】は肌の健康を保つためにも重要です。
「鉄欠乏性貧血」とは?
亜鉛
【亜鉛】は細胞の分裂(DNA複製)・細胞の生まれ変わりに必要となるミネラルです。
また、ホルモンの生成や血糖コントロール、免疫に関わり、人の生命活動における酵素の働きをサポートします。
【亜鉛】が不足すると、肌の新陳代謝が低下・ターンオーバーが乱れて、ジクジク・ヒビ割れ、湿疹やあかぎれなどが起こりやすくなります。
また、コラーゲンの生成や成長ホルモン分泌促進にも【亜鉛】は関与し、肌だけでなく、美しい爪や髪を作るためにも欠かせません。
すこやかな肌であるためには、【亜鉛】は必須ミネラルです。
【まとめ】「キレイな肌への第一歩」を踏み出そう!
『肌トラブルと栄養の関係』をテーマに、「4つの肌の悩み」から不足が疑われる栄養素について解説いたしました。
ご自身の今の肌の状態はいかがでしょうか?
肌の状態から不足している栄養素を知ることは「キレイな肌への第一歩」です。
もし気になる肌トラブル・お悩みがあれば、まずは食生活を見直し。
そして、不足する栄養素はサプリメントなどで補いましょう!