【読めばナルホド!大事なポイントが分かる東洋医学】の[理論・応用編]第七章:『五行説』について、わかりやすくお話いたします。
前回までは[基礎編]として、【東洋医学】における基本的な概念・要素・指標について、お話させていただきました。
[基礎編]はコチラから!
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今回からは[理論・応用編]となり、東洋医学への理解をさらに深めていきます。
「[理論・応用編]となると、難しく感じるな...。」
...と思う方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、【東洋医学】という学問を細かく噛み砕いたり、紐解いたりして...
兎にも角にも、わかりやすく、かつ、身近に感じられる内容
となっています。
あなたの“モノの見方(自分の判断軸:モノサシ)”も磨かれ、「自分の心と身体に合ったもの選ぶこと」ができるようになります。
その結果、“美のあり方”として、「あなた本来の美と魅力」も増していきます!
今回は東洋医学で重要視される『五行説』について理解を深めていきましょう!
五行説とは?
【東洋医学】では自然界の万物や現象は5つの性質により分類されます。
【五行】「木」・「火」・「土」・「金」・「水」
この【五行】から成り立っていると考えられていて、これを『五行説』といいます。
各性質それぞれに、季節や色、食材の味、体の臓器や部位が対応します。
【五行説】5つの性質
- 【木】発芽、伸びる、発達する、成長するなど、木のような性質のあるもの。
- 【火】温い、暑い、熱がある、燃え上がる、炎のように上昇するなど、火のような性質のあるもの。
- 【土】万物の生長の源、万物は地に帰るなど、土のような性質のあるもの。
- 【金】変革、降る、沈む、統合するなど、金属のような性質のあるもの。
- 【水】滋養、潤す、下へと流れる、冷たいなど、水のような性質のあるもの。
【五行】の間には、相生関係(力を促す)・相克関係(力を抑える)が働いています。
例えば、「木」が燃えると「火」が生まれるのは相生関係、「水」が「火」を消すのは相克関係となります。
この相生・相克関係がバランスをとりながら循環していることで、自然界は成り立っています。
帰経(きけい)とは?
五臓 | 人体の5つの要素 |
五腑 | 五臓に対応する腑 |
五竅 | 病気が現れやすいところ |
五支 | 臓腑が弱っていることを知らせる部位 |
五主 | 五臓に栄養を与える部位 |
五液 | 病んだ時に分泌される液 |
五色 | 病気の時の肌や顔色 |
五味 | 病気の時に好む味 |
五季 | 病気が悪化しやすくなる季節 |
五悪 | 病気になりやすい気候 |
『帰経(きけい)』とは、五行に基づいて『五臓六腑』がどれに対応するか表したものです。
(*正式には『入経(にゅうけい)』と言います。)
長年の観察結果から見出された決まりを表にしたものを『五行色体表』です【図を参照】。
『薬膳・漢方』では、「経絡(けいらく)」と呼ばれる全身にあるエネルギーの伝達経路を巡って、その味や性質が働くと考えられています。
薬膳・漢方とは?
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また、これは食材であるからとは限らず、色や季節、気候なども五行に対応しています。
(例:風邪がはやり始める秋に、しょうがや唐辛子などの辛味のある食材をとると、肺の働きを助けて、予防になると考える。)
『五臓六腑』や「五味」などについては、次章以降で詳しくお話いたします。
【まとめ】五行に基づいて捉えよう
【東洋医学】で重要な説とされる『五行説』は、自然界の万物や現象は5つの性質【五行】により分類されます。
【五行】「木」・「火」・「土」・「金」・「水」
【五行】の各性質は、お互いが影響し合い、バランスを取りながら成り立っているとされます。
「自然とともに生きることが健康につながる」
「人間が本来持っている生命力・免疫力(身体が自分で答えを見つけ出して、自然と治癒していく)」を基本にして、一人ひとりに合わせた療法で“病”を治していく、【東洋医学】の思想が反映された説であります。
“病”は身体の“バランス”が崩れた時に起きます。
そのため、『五行説』の観点を組み合わせることで、どこが崩れているのか(おかしいのか)を見て取ることができます。
身体の全体像を把握する上でも、五行に基づいて捉えることは重要であると考えられます。
次回は[理論・応用編]第八章:五臓六腑(肝・心)について、お話いたします。
五臓六腑(肝・心)とは?
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今回はここまで!
このシリーズも今回から「[理論・応用編]となり、【東洋医学】をさらに理解を深めていきます。
[基礎編]で理解したことをベースに、[理論・応用編]を理解していくと...
『西洋医学』、さらには、『現代医療』に対する理解も深まるだけでなく、実生活における“モノの見方(自分の判断軸:モノサシ)”が磨かれていきます。
ただ、【東洋医学】をテーマにした内容は色濃くて深い分、一気に理解しようとすると、頭が混乱してしまいます。
「本質はどこにあるのか、どのようなイメージ・言葉で捉えたら良いのか?」
少しずつ頭の中で整理していき、確認をしながら理解を深めていきましょう!
〜美からなるあなたへ〜
Beauty & Being & Best
美容薬剤師 佑:Task
【読めばナルホド!大事なポイントが分かる東洋医学】
読めばナルホド!大事なポイントが分かる東洋医学
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[基礎編]
[理論・応用編]
第七章:五行論(←今回はコレ!)
第八章:五臓六腑(肝・心)
第九章:五臓六腑(脾・肺)
第十章:五臓六腑(腎・三焦)
第十一章:薬膳・漢方
[番外編]
第十二章:黄帝内経に基づく身体の変化
[(理論・応用編)第八章:五臓六腑(肝・心)
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